西洋中世学会会員各位
下記の例会に置きまして、企画発表を行います。
http://www.jsmes.jp/blog/west_branch/west41/
例会への参加は参加費が必要ですが、企画発表は参加費なしです。なお対面のみです。
懇親会(5000円)もございますので、連絡をいただけますと幸いです。
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日本中世英語英文学会第41回西支部例会企画発表
日時:2025年6月7日(土)16 : 05 ~ 17 : 50
場所:立命館大学衣笠キャンパス学而館 GJ401教室
〈仄暗き中世〉の系譜と魅力——中世暗黒化言説を巡って
「中世は暗黒時代ではない」——この〈脱〉暗黒化路線は中世研究においてある種のブームとなっている。昨今出版された『中世ヨーロッパ―ファクトとフィクション』(2021)や『西洋中世文化事典』(2024)ではこの言説を起点に、現代につながる中世の多彩かつグローバルな諸相が示される。後者では「中世受容」の章が設けられ、サブカルチャーやツーリズムなど中世文化の今日的意義を示す項目も多い。「暗黒の中世」から「明るい中世」へとイメージ転換が図られようとしているのかもしれない。ただ、中世の〈影〉はたしかな魅力として継承されている。たとえばゴシックやファンタジー、あるいは中世に取材したマンガやゲームは暗黒の恩恵のもとに成立しているといえないだろうか。本企画では、中世研究者だけでなく中世主義研究や創作に携わる方々もお呼びし、「暗黒」というイメージの歴史・魅力・価値を検討してみたい。
岡本広毅(立命館大学)
暗い?明るい?中世と中世主義のグラデーション
清川祥恵(仏教大学)
ヴィクトリアンが見た中世の「光」
小澤 実(立教大学)
「暗黒の中世」の系譜——小栗虫太郎・澁澤龍彦・桐生操
大西巷一(漫画家)
漫画における暗黒の中世——『乙女戦争』の創作過程から
連絡先:
小澤実(m-ozawa[at]rikkyo.ac.jp)※[at]を@に変更してください