ヨハネス・プライザー=カペラー博士・エカテリーニ・ミツィウ博士 連続講演会・シンポジウム

西洋中世学ニュース

 2019年11月に立教大学招へい研究員としてヨハネス・プライザー=カペラー博士を、科研費招聘研究員としてエカテリーニ・ミツィウ博士のご夫妻を招聘する。それに伴い立教大学・北海道大学・大阪市立大学において連続講演・カンファレンスを行う。
 プライザー=カペラー博士は1977年オーストリア生まれ。ウィーン大学で2006年に博士号を取得し、オーストリア科学アカデミーのビザンツ研究部門で専任研究員をつとめる。専門はビザンツ帝国史、環境史、中世グローバルヒストリー、ディジタルヒストリー。主要著作に『後期ビザンツ帝国の司教座制度』(Der Episkopat im späten Byzanz. Ein Verzeichnis der Metropoliten und Bischöfe des Patriarchats von Konstantinopel in der Zeit von 1204 bis 1453, Saarbrücken, 2008)ならびに『ローマとカール大帝の彼方』(Jenseits von Rom und Karl dem Großen. Aspekte der globalen Verflechtung in der langen Spätantike, 300-800 n, Vienna, 2018)など多数。
 エカテリーニ・ミツィウ博士は1973年ギリシア生まれ。ウィーン大学で2008年に博士号を取得後、現在は、オーストリア学術アカデミーならびにゲッティンゲン学術アカデミーの研究員をつとめる。専門はビザンツ帝国の女子修道制ならびに環境史。主要編著に『皇帝ジギスムンドと正教世界』(Emperor Sigismund and the Orthodox World, Vienna, 2010)『中世東地中海の女性と修道制』(Women and Monasticism in the Medieval Eastern Mediterranean: Decoding a Cultural Map, Athens, 2019)など多数。

 お問い合わせは小澤宛へ(m-ozawa@rikkyo.ac.jp)。

Lectures and Conferences Programme (English)

連続講演会・シンポジウム プログラム(日本語版)

 

1) 
日時:11月5日(火)18:30-20:00
場所:立教大学池袋キャンパス12号館第1会議室
公開講演会「環境からみた中世グローバルヒストリー1」
報告者:ヨハネス・プライザー=カペラー(オーストリア科学アカデミー)
報告タイトル:「14世紀の「大移行」と「小氷期」——西欧を超えた比較視点——」
(The “Great Transition” and the “Little Ice Age” – a comparative perspective on the 14th century CE beyond Western Europe)

コメント:諫早庸一(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター)
言語:英語(資料配布)
主催:立教大学文学部史学科

2) 
日時:11月11日(月)16:30-18:00
場所:北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター401会議室
報告者:ヨハネス・プライザー=カペラー(オーストリア科学アカデミー)
報告タイトル「より広い世界のなかの新たなローマ——14世紀ビザンツとスラブ・ユーラシア世界との間の相互連環と遠隔相関——」
(New Rome in a larger World – Entanglements and teleconnections between Byzantium and the Slavic-Eurasian World of the 14th century CE)

言語:英語
主催:北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター

3) 
日時:11月15日(金)18:30-20:30
場所:立教大学池袋キャンパス本館1104
公開講演会「環境からみた中世グローバルヒストリー2」
報告者:ヨハネス・プライザー=カペラー(オーストリア科学アカデミー)
報告タイトル「火山、疫病、サクラ:初期中世アフロ・ユーラシア世界の絡みあうエコロジー」
(Volcanoes, plagues and cherry blossoms. Entangled ecologies of early medieval Afro-Eurasia, 500-900 CE)

コメント1:津田拓郎(北海道教育大学)
コメント2:佐藤雄基(立教大学)
言語:英語・日本語(資料配布)
主催:立教大学文学部史学科

4) 
日時:11月16日(土)15:00-17:30
場所:立教大学池袋キャンパス・ロイドホール5階人文研究センター 
報告者:エカテリーニ・ミツィウ(ゲッティンゲン科学アカデミー/オーストリア科学アカデミー)
報告タイトル「ビザンツ世界における修道院、船舶、島嶼:”聖ならざる”もつれ合いの歴史」
(Monasteries, ships and islands in Byzantium: a history of an “unholy” entanglement)

コメント1:村田光司(名古屋大学)
コメント2:赤江雄一(慶應義塾大学)
言語:英語(資料配布)
主催:立教大学文学部史学科
共催:科研費基盤(A)「前近代海域ヨーロッパ史の構築:河川・島嶼・海域ネットワークと政治権力の生成と展開」(研究課題19H00546);修道会史研究ネットワーク

5)
日時:11月17日(日)10:00-17:00 
会場:立教大学池袋キャンパス太刀川記念館3階多目的ホール
西洋史研究会大会共通論題「中世の帝国:ネットワークの諸相」
(Medieval Empires and their Networks)

導入:有光秀行(東北大学)
報告者1:ヨハネス・プライザー=カペラー(オーストリア科学アカデミー)
「危機にある帝国形成:11世紀のグローバルなコンテクストにおけるビザンツ帝国と神聖ローマ帝国」
(Imperial formations in crisis: Byzantium and the Holy Roman Empire in a global context of the 11th century)
報告者2:小澤実(立教大学)
「ネットワーク化されたスカンディナヴィア世界における海上「帝国」の形成:交易中心地、船舶、イェリング王権」
(Making of a Maritime “Empire” in the Networking Scandinavian World: Trading Centres, Ships, and the Danish Jelling Dynasty)
報告者3:古松崇志(京都大学)
「11世紀ユーラシア東方における多国体制と帝国」
(Empire and Multilateral System of Eastern Eurasia in the 11th Century)

コメント1:高田良太(駒澤大学)
コメント2:四日市康博(立教大学)
司会:有光秀行(東北大学)・鈴木道也(東洋大学)
言語:英語・日本語(ディスカッション時通訳あり)
主催:西洋史研究会
共催:立教大学文学部史学科;科研費基盤(A)「前近代海域ヨーロッパ史の構築:河川・島嶼・海域ネットワークと政治権力の生成と展開」(研究課題19H00546)

6)
日時:11月19日(火)15:30-18:30
会場:大阪市立大学杉本キャンパス文学研究科棟122
ワークショップ「世界史における東地中海」
(Workshop: The Eastern Mediterranean in the World History)
報告者1:エカテリーニ・ミツィウ(ゲッティンゲン科学アカデミー/オーストリア科学アカデミー)
「亡命するビザンツ宮廷:いわゆるニカイア帝国における帝国的空間、1204-1261年」
(Byzantine courts in exile: imperial spaces in the so-called Empire of Nicaea, 1204-1261 CE)
報告者2:ヨハネス・プライザー=カペラー(オーストリア科学アカデミー)
「宮廷を給養する:初期中世アフロ・ユーラシア世界における都市メタボリズムと大規模帝国センターの比較」
(Feeding palaces: urban metabolisms and large-scale imperial centres across early medieval Afro-Eurasia in comparison)
報告者3:片倉綾那(大阪市立大学)
「12世紀ビザンツ宮廷における皇女の政治的役割」
(The Political Role of Komnenian Princesses at the Byzantine Court in the Twelfth Century)

司会:北村昌史(大阪市立大学)・草生久嗣(大阪市立大学)
言語:英語
主催:大阪市立大学大学院文学研究科プロジェクト「東地中海世界の歴史的展開を、古代から現代に至るまで通時的に再検討する」
共催:科研費基盤(A)「前近代海域ヨーロッパ史の構築:河川・島嶼・海域ネットワークと政治権力の生成と展開」(研究課題19H00546)
お問い合わせは草生宛へ(kusabu @lit.osaka-cu.ac.jp)

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