公開シンポジウム「マルク・ブロックを受けとめる:21世紀日本の研究と教育」
2025年6月13日(金)16:30~20:00
ハイブリッド型開催(対面・オンライン)
会場:東京大学本郷キャンパス 国際学術総合研究棟1階 文学部3番大教室(https://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_07_j.html)
ナチの銃弾に斃れたユダヤ系フランス人歴史家マルク・ブロック(1886-1944)が、人類文化に多大な功績を残した人物として、2026年6月16日にパリのパンテオンに埋葬されることが決定された。20世紀の歴史学を牽引した『アナール』を1929年に創刊し、封建社会論、農村史、心性史、比較史などに不朽の業績を残したブロックは、戦後日本の歴史学の展開においても極めて大きな足跡を残した。今回のシンポジウムは、21世紀の日本において、そのブロックとその生きた時代をどのように理解し、その著作をどのように読み解き、そしてその成果をどのように中等・高等教育に活かすのかを検討する。
第1部では、歴史家ブロックの生涯・時代・業績について、21世紀の学問世界の中でどのように位置付けるべきかを考察する。第2部では、ブロックの成果とそれを踏まえた『西洋中世文化事典』(丸善出版、2024)を、歴史総合が始まり近現代史の比重が増える中、歴史教育に実際に携わる実践者がどのように活用するのかを検討する。各部の最後に、フロアも交え、討論を行う。
【プログラム】
16:30 主旨説明:菊地重仁(東京大学)
第1部:「今またマルク・ブロックを振り返る」
司会・運営:菊地
16:35 導入:長井伸仁(東京大学)
「ブロックのパンテオン葬が意味するもの」
16:45 報告1:向井伸哉(大阪公立大学)
「マルク・ブロックと農民」
17:10 報告2:佐藤雄基(立教大学)
「日本中世史と『封建社会』」
17:35 報告3:平野千果子(武蔵大学)
「ブロックの生きた時代—植民地史研究の視角から」
18:00 ディスカッション
第2部「専門知と教育:教育現場における『西洋中世文化事典』の使い方」
司会・運営:小澤実(立教大学)
18:30 導入:小澤
「ブロック・教育・『西洋中世文化事典』」
18:40 報告1:井上智也(岐阜県立岐阜高等学校)
「「市民性教育」と西洋中世学の接続に向けて—新課程歴史科目の実践からの展望」
19:05 報告2:小林繁子(新潟大学)
「「歴史家の作業場」と社会科教員養成をつなぐ—史料活用への試み」
19:30 ディスカッション:全員
19:50 総括:小澤
参加費 無料
対面参加:事前申し込み 不要
オンライン参加:事前申し込み 必要
以下のwebサイトよりお申し込みください。
https://rikkyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/RxxPe0CcQfy7VT42wfyhTg
主催:東京大学文学部西洋史学研究室
共催:立教大学文学部史学科、科研費基盤研究B(課題番号25K00515)
後援:西洋中世学会
お問い合わせ
小澤 実(m-ozawa[at]rikkyo.ac.jp)
菊地 重仁(sgt_kikuchi[at]l.u-tokyo.ac.jp)