西洋中世(ラテン語)・近世フランス古文書学ワークショップ

西洋中世学ニュース

西洋中世(ラテン語)・近世フランス古文書学ワークショップのお知らせ

 来る2月20日から22日にかけての3日間名古屋大学文学研究科において、
ジャン=ルー・ルメートル博士とニコル・ルメートル教授を迎えて、西洋中世ならびにフランス近世の古文書学のワークショップを開催致します。
 このワークショップのテーマは「西洋の手稿記録(4世紀から18世紀)を読むLire les manuscripts occidentaux, du IVe au XVIIIe siécle」です。3日間(午後)にわたり、前半をルメートル教授がラテン語古文書について、書体の変遷や短縮形(abbréviation)を解説し、後半にルメートル教授が「印刷バタルド書体から個人の草書体へDe la batarde imprimé à la cursive personnelle」と題して論じます。お二人とも史料をふんだんにまじえて、連続講義とワークショップにのぞまれる予定です。なお講義や討論は基本的にフランス語で行い、通訳はありません。
 講義の概要は以下の通りです。講義はゼミ形式ですので、適宜質疑応答の機会があります。
  2月20日 2月21日 2月22日
13:30~
15:30 Jean-Loup Lemaître, De la Capitale à la caroline Jean-Loup Lemaître, De la caroline à l’humanistique Jean-Loup Lemaître, Les documents d’archives
15:30~
16:00 休憩 休憩 休憩
16:00~
18:00 Nicole Lemaître, De la batarde imprimée à la cursive personnelle (1) Nicole Lemaître, De la batarde imprimée à la cursive personnelle (2) Nicole Lemaître, De la batarde imprimée à la cursive personnelle (3)

 つきましては、課程博士論文を準備中の大学院後期課程の学生で、是非このワークショップに参加したいという意欲をお持ちの方に、定員5名で旅費と滞在費(大学内宿舎)の支給を行います。支給を希望される方は、履歴書(市販)と、博士論文の研究計画をフランス語で1000ワード程度にまとめて提出して下さい。厳正な審査の上で、その結果を履歴書記載の住所宛通知いたします。
 応募締切 平成24年1月25日必着
     (返信用封筒を必ず同封して下さい)
書類提出 名古屋大学大学院文学研究科GCOE事務室宛
     〒464-8601 名古屋市千種区不老町1-1
     なお、応募書類は返却致しません。

 なお自費による出席は自由ですので、学部生、修士課程学生、一般の方など資格に関わりなくふるってご参加下さい。なお運営の都合上、メールにて事前登録をお願いいたします。メールの宛先は noda@gcoe.lit.nagoya-u.ac.jpです。締切は2月10日です。

ジャン=ルー・ルメートル博士は、中世西洋の過去帳系統史料についての第一人者であり、若干35歳で完成させた2巻の大部な「Répertoire des documents nécrologiques francais」で国際的な評価を与えられています。ソルボンヌに付設されている高等研究院第四部門で、ジャック・デュボワ師の講座を継承し、教授(directeur d’étude)として研究指導と講義にあたり、昨年定年で退職されました。
ニコル・ルメートル教授はパリ第一大学教授として活躍し、多くの著作を著しています。専門は近世フランス宗教社会史で, 特に農村社会の深部まで下りて、未公刊の史料を用いての農民の日常性を丹念に再構成する、ミクロストリアを彷彿とさせる分析と記述は学界で高く評価されています。

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